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UPDATER、「顔の見える蓄電池」構想のもと蓄電池アグリゲーション事業に参入

価格や規模の競争ではなく、関係性を重視するモデルで、全国1,100カ所以上の発電事業者ネットワーク等を基盤に2030年までに蓄電池1GWを目指す

ビジネスで社会課題解決を目指す株式会社UPDATER(所在地:東京都世田谷区、代表取締役:大石英司)が運営する再生可能エネルギー100%(※1)の電力小売サービス「みんな電力」は、蓄電池アグリゲーション事業に参入することを発表します。2026年6月には需給調整市場への参加資格を取得しており、今後は「みんな電力」の運営を通じて培ってきた需給調整・卸電力取引の実務知見を、蓄電池の運用にも応用していきます。

本参入では、蓄電池を保有する発電事業者との関係性を重視し、UPDATERが推進する電気の出どころがわかる蓄電池のあり方「顔の見える蓄電池」構想に共感する事業者を募集。蓄電池アグリゲーション支援を行うとともに、「顔の見える蓄電池ネットワーク」として共に社会に向けて蓄電池カラーリング(トラッキング)の重要性を訴求してまいります。

まずは系統用蓄電池を皮切りに、需要家設置型・発電所併設型へと対象を広げながら、2030年までに、「顔の見える蓄電池ネットワーク」を合計で1GW規模まで拡大することを目指します。


UPDATERはすでに、蓄電池の充放電カラーリング(トラッキング)技術開発に着手しており、その一環として東京大学大学院工学系研究科 田中謙司研究室と共同で、蓄電池への充放電履歴を踏まえた電力の由来や属性情報を整理するロジックの研究プロジェクトを進めています(※2)。今回のアグリゲーション事業への参入は、この技術確立に向けた取り組みと両輪で進めるものです。将来、蓄電池を経由した電力についても「いつ、どこで発電された電気か」を証明できるようになれば、これまでブラックボックスとされてきた蓄電池の「顔の見える化」が実現します。UPDATERは、価格や容量だけでは測れない、蓄電池業界の商習慣そのものを塗り替えていくことを目指します。

※1 再生可能エネルギー由来の電気に、再生可能エネルギー指定の非化石証書の環境価値を組み合わせることで、再生可能エネルギー100%の電気を供給いたします(CO2排出量もゼロとなります)。
※2 UPDATER|蓄電池の再エネ属性を判別する充放電トラッキング技術確立を目指すプロジェクトを始動|2026年6月26日|https://minden.co.jp/news/2026/06/26/10597

・蓄電池アグリゲーション事業への参入の背景

太陽光や風力による発電量は天候により変動するため、電力の需要と供給のズレを埋める「調整力(需給調整)」の重要性が高まっており、その中核として蓄電池への期待が集まっています。

一方で、この調整力を取引する市場では、参入事業者の急増や2026年3月の国によるルールの見直しにより、買い取り量や価格の上限が引き下げられました。その結果、同市場における蓄電池の取引価格(買取単価)は下落しています(※3)。経済産業省は今後も市場の動向を継続的に確認し、必要に応じてさらなる見直しを検討する方針としており、単に「価格の安さ」や「規模の大きさ」だけを強みとするビジネスモデルでは、長期的な収益性を維持することが困難になると見込まれます。

加えて、蓄電池には「一度貯めると電気の出どころが分からなくなる」という、長年見過ごされてきた構造的な課題があります。太陽光や風力による再生可能エネルギーであっても、蓄電池を経由すると、「どの発電所で、誰が、どのようにつくった電気か」という発電由来の情報は失われます。このように、再エネの普及に伴い蓄電池の重要性は増す一方で、その中身は業界の内外を問わずブラックボックスのままです。

現在、市場はこの課題を残したまま急激に拡大しています。2025年9月末時点の全国(沖縄除く)の契約申込み容量は約2,400万kWに達し、前年比約3.9倍という記録的な伸びとなりました(※4)。

こうした状況のなか、UPDATERはこの先、蓄電池市場においても「顔の見える」という価値軸が重視されるようになると考えています。UPDATERは「みんな電力」を通じて、すでに全国1,100カ所以上の顔の見える発電所から電気を調達し、発電由来をトラッキング可能な電力供給を行ってきました。「顔の見える電力」という考え方に賛同し、電気の背景を大切にしてきたこれらの発電事業者・需要家・パートナーとの信頼関係を、蓄電池領域にも広げ、「顔の見える蓄電池」市場をつくっていくことが、UPDATERが今、蓄電池アグリゲーション事業に参入する背景です。本事業を通じて、脱炭素社会の実現に向け、再エネインフラの要となる蓄電池の中身がブラックボックス化している現状に対し、UPDATERは新たな選択肢を示していきます。

※3 エネハブ|2026年3月、一次調整力の蓄電池落札価格が大幅下落、募集量や上限価格の引き下げなどが影響か|2026年4月26日|https://enehub.jp/news/2026年3月一次調整力の蓄電池落札価格が大幅下落/
※4 経済産業省 資源エネルギー庁|系統用蓄電池をはじめとする発電等設備の迅速な系統連系に向けた対応について|2026年2月9日|https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/saisei_kano/smart_power_grid_wg/pdf/007_01_01.pdf

・「顔の見える蓄電池」構想と3つの視点

〈目指す社会:「顔の見える蓄電池」を、あたりまえの世の中に〉

UPDATERは「顔の見える電力」を通じて、「電気がどこで作られたか」を可視化し、再エネ普及と生産者との信頼関係を築いてきました。蓄電池アグリゲーション事業では、この考え方を蓄電池の領域へと広げ、「顔の見える蓄電池」を社会のスタンダードにすることを目指します。そのために、価格や規模の競争にとらわれない独自の事業モデルを構築します。短期的な利益の最大化を追うのではなく、発電事業者と関係性を深めながら、UPDATERが目指す構想に賛同する蓄電池事業者とともに「顔の見える蓄電池ネットワーク」を進めてまいります。

このネットワークは、単なる事業の枠組みにとらわれず、「より良い蓄電池利用のあり方」を社会に問いかけ、再エネの拡大やさまざまな社会課題の解決へとつなげ、最終的には、蓄電池をめぐる制度づくりや社会全体の理解の醸成を、ネットワークの力で前に進めていくことを見据えます。

〈構想を支える2つの柱〉

この構想は、「より良い蓄電池利用を目指す」ことと、「ネットワークを築き、広げる」ことの2つの柱によって実現していきます。

【柱1】「より良い蓄電池利用のあり方」を定義する

「顔の見える蓄電池ネットワーク」の土台となるのが、どのような蓄電池を仲間として迎えるのかという基準づくりです。UPDATERは、以下の2つの視点から「より良い蓄電池利用のあり方」を定義し、持続可能な基準で事業者を選定します。

①持続可能な「調達ポリシー」の策定:既存の電源調達において定めている「大規模な森林伐採等の環境破壊を伴わないこと」「地域住民との合意形成」といった独自の調達ポリシーを、蓄電池領域にも定義していきます。関係性を重視し、共にネットワークを築ける事業者を持続可能な基準で選定します。

②ライフサイクルを見据えた運用(再利用・適正処理):使用済み太陽光パネルを再活用する「じりじりリユース発電所」の運営等を通じて培った知見を活かし、蓄電池領域においても設備の廃棄・再利用までを見据えたスキームを構築します。長期的な視点から、蓄電池の再利用および適正処理の仕組みを検討していきます。

【柱2】ネットワークを築き、広げる

定義した「より良い蓄電池利用のあり方」を、どのように社会に根付かせて広げていくかが、2つ目の柱となります。

③地域のレジリエンス拠点としての活用(エリアマッチング):蓄電池は、再エネの変動を吸収する系統の調整力としてだけでなく、災害時に地域の電力を支えるレジリエンス拠点としての役割も担います。地域内で発電と消費を結びつける「エリアマッチング」の視点を取り入れ、地域社会に根差した分散型の「顔の見える蓄電池ネットワーク」を目指します。

■具体的な展開ステップと目標

▲顔の見える蓄電池ネットワーク構想の概念図


本構想の実現に向け、まずは出力50kW未満の「低圧・系統用蓄電池」を束ねるアグリゲーションから第一弾の取り組みをスタートします。その後は以下の軸で順次対象を拡大し、独自の蓄電池ネットワークを形成していきます。

対象領域の拡大:需給調整市場や容量市場への参入には原則1MW以上のリソースが必要となるため、まずは複数の低圧拠点を束ねて一体運用することでこの基準を満たしていきます。その後は、大規模な「高圧以上の系統用蓄電池」「需要家設置型」「発電所併設型」へと順次対象領域を広げます。

エリアの展開:まずは、事業ニーズの大きいエリアを優先して立ち上げます。その後は各地域の特性に応じた営業展開とブランディングを強化し、全国へと広げていきます。

既存ネットワークの活用:すでにみんな電力のネットワークに参加する全国1,100カ所以上の発電事業者に対しても、蓄電池運用におけるアグリゲーション対応を提案・検討していきます。

こうした取り組みを積み重ね、価格や規模の競争によらない、独自の「顔の見える蓄電池ネットワーク」を段階的に形成していきます。そして、このネットワークを基盤に、より多くの事業者・地域・生活者とともに、蓄電池をめぐる社会の仕組みを作っていきます。

■事業概要

・モデル:価格や規模の競争だけによらない、関係性を重視する「顔の見える蓄電池ネットワーク」構想
・対象:系統用蓄電池(低圧:50kW未満/高圧:50kW以上、2,000kW未満)、需要家設置型蓄電池、発電所併設型蓄電池など
・第一弾:低圧・系統用蓄電池のアグリゲーションに向けて準備中
・2026年6月:需給調整市場への参加資格を取得
・優先エリア:事業ニーズの大きいエリアを優先し、地域特性に応じて順次展開
・2030年目標:運用する蓄電池を合計1GW規模まで拡大

今後の展開・展望 ── 2030年、蓄電池容量1GWへの道筋

UPDATERは、小規模な系統用蓄電池を皮切りに対象を段階的に広げながら、2030年までに、運用する蓄電池を合計1GW規模まで拡大することを目指します。この目標には、3つの根拠があります。

▲UPDATERが2030年までに蓄電池の運用容量を計1GWへ拡大するステップ

① 市場全体が急拡大している
国内の系統用蓄電池市場は、前年比約3.9倍と記録的なペースで急成長を続けています。この勢いを背景に、2030年に向けて市場規模はさらに拡大することが見込まれており、その中でUPDATERが1GWの運用を担うことは十分に実現可能な目標です。

② 共感でつながる着実なネットワークと、多様な蓄電池の組み合わせを生かす
「みんな電力」は、すでに全国約1,100カ所以上の発電事業者と、価値観への共感を通じた信頼関係を築いています。UPDATERは、この関係をゼロから開拓するのではなく、「顔の見える蓄電池」に賛同する事業者とともに一歩ずつ広げていく方針です。こうした共感を軸にした着実なネットワークづくりが、1GWという目標の確かな裏付けとなります。また、低圧から高圧、需要家設置型、発電所併設型まで、多様なタイプの蓄電池を組み合わせたポートフォリオを構築することで、単一の大型案件に依存しない堅牢な事業計画を描くことができます。

③電気の由来を証明する技術で、世界に先行してきた
再生可能エネルギーの利用証明は、「使っているその瞬間の電気も再エネか」を問う時間単位の証明へと世界的に高度化しつつあり、同様の考え方は今後、蓄電池のあり方にも及んでいくと考えられます。UPDATERは「みんな電力」を通じて、電気の由来を30分単位でたどる電力トラッキング技術を世界で初めて商用化し、2018年から4,000カ所以上の施設で実際に運用してきました。時間単位で電気の由来を証明するという、世界がこれから向かう方向に、日本から先んじて取り組んできた実績があります。蓄電池は、電気を貯めることで発電と消費の時間をずらし、由来の証明を難しくする存在です。この課題に対し、UPDATERは先行して培ったトラッキング技術を蓄電池にも応用し、「より良い蓄電池利用とは何か」を自ら定義し、社会に先駆けて示していきます。

現在の蓄電池アグリゲーション市場では、価格の安さや規模、利回りといった「実利」が主な評価基準となっています。しかし、UPDATERは「安いか、大きいか」ではなく、「共感できるか」で蓄電池が選ばれる世界をつくることこそが、当社にしかできない役割だと考えています。

■株式会社UPDATERについて

2021年10月1日にみんな電力株式会社から社名変更。法人・個人向けにトレーサビリティや透明性を軸にしたサービスを提供し、社会課題解決に取り組む。世界で初めて電力トレーサビリティを商用化した脱炭素事業「みんな電力」、労働市場をウェルビーイングで変革する「みんなワークス」、ブランドのエシカル度を評価・公表する「Shift C」、商品の背景やストーリーをもとに購買できるEC「TADORi」、人・社会・環境に配慮した商品を扱う「みんな商店」、土壌再生に向けた社会全体の行動変容を促す「みんな大地」などを展開。第4回ジャパンSDGsアワード内閣総理大臣賞、日本で3社のみのCDP認定再エネプロバイダー、エナジープロバイダーとしてB Corp認証を受けるなど受賞・認証多数。


株式会社UPDATER会社概要
所在地: 東京都世田谷区三軒茶屋2-11-22 サンタワーズセンタービル8F
代表取締役: 大石 英司
設立: 2011年5月25日
資本金: 1億円(資本準備金 1億9,773万9,500円)※2025年12月19日現在
事業内容: 脱炭素事業「みんな電力」ほかウェルビーイング、生物多様性等のSXサービスを展開
コーポレートサイト: https://www.updater.co.jp/


■本件のお問い合わせ先 

<報道関係>
株式会社UPDATER 戦略広報チーム 邉見・豊島
TEL:03-6805-2228(受付時間 平日 11:00~15:00)
E-mail:pr@minden.co.jp

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