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【おしえて‼まいけるさん】CO2削減へ動き出した世界:日本の取組みと家庭でできる対策を紹介!

 

みなさん、こんにちは。電力会社のしくみを知り尽くした みんな電力のお助けキャラ、まいけるさんです!

 

CO2(二酸化炭素)をはじめとした温室効果ガスの影響で、地球全体の気温が上がってしまう現象「地球温暖化」。 「聞いたことはあるけど、自分には関係ない」、そんな方も多いかもしれません。氷が解けて海面が上昇する、異常気象として発生した豪雨による洪水が起こる……など、地球温暖化によって起こるさまざまな現象は、実は私たちの生活に直接影響をおよぼすほど大きな問題となっています。今や「気候危機」という言葉が使われるほどです。

 

地球温暖化のしくみと現状をおさらいしたうえで、、私たち一人ひとりがこれからできる取組みを確認していきましょう。

 

CO2削減に向けて知っておきたい「地球温暖化の課題と世界と日本の取組み

 

■地球温暖化のしくみ

 

そもそも、なぜ地球の大気中に温室効果ガスがえると地球の気温が上がるのでしょうか?本題に入る前に、地球温暖化のしくみを簡単にご説明します。

 

まず、温室効果ガスとはCO2(二酸化炭素)だけを指すわけではなく、他にもメタン、一酸化二窒素、フロン類も含まれます。しかし、温暖化の影響のうち7割がCO2の影響と言われます。

ここではわかりやすく「温室効果ガス」という言葉の代わりに、その代表である「CO2」と表現することにします。

 

地球温暖化は、簡単に言えば「地球から宇宙に向かって逃げていくはずの熱が、CO2によって大気中に閉じ込められる」ことによって起こる現象です。地球は太陽からの熱(太陽の光)を受けたあと、宇宙に向かって放射することによって大気の温度を保っています。ですが、CO2は地球から逃げていく熱を吸収してしまうため、CO2が増えるとうまく放熱できず、結果として大気の気温が上がるのです。

カーテンを閉めると保温効果が上がるのと同じようなイメージ……と言えば、わかりやすいでしょうか。

 

それでは、いったいどれだけ気温が上昇していて、今後どれだけの上昇が予想されているのでしょうか。

 

 

 

 

こちらは環境省が発表した、1880年から2012年までの気温の変化を表すグラフです。「100年以上の間に1℃しか上がっていないんだ」と肩透かしを食らいそうになりますが、重要なのはここから。次は、今後どのように気温が変化していくかを予想したグラフを見てみましょう。

 

 

 

 

グラフによると2100年には、何も対策をとらなければ、最大で4.8℃も気温が上昇すると予想されています。しかも、厳しい地球温暖化対策をとっても場合でも0.3~1.7℃気温が上昇すると予想されており、切迫した現状であることがお分かりかと思います。

 

そして地球温暖化のペースをここまで加速させている要因は、私たち人類によるCO2排出量の増加だと考えられているのです。

 

出典:環境省「地球温暖化の原因」

 

 

■地球温暖化の影響

 

ここまで記事を読んで、「地球の温度が少し上がることで、何か大きな影響があるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。確かに地球温暖化によって、どのような問題が生まれるのか、直感的には理解しづらいかもしれません。ですが、地球温暖化がおよぼす影響は、着実に私たちの生活に忍び寄っています。具体的な例をご紹介しましょう。

 

・海面の上昇

 

代表的なのは、北極の氷が解けることによる海面の上昇です。気温が上がると氷が解けるというのはわかりやすい事象です。テレビなどで、大きな氷の塊が海に崩れ落ちていく映像を目にしたことがある方も多いはず。2100年までに82cm、その後10年ごとに約18cm高くなるとも言われています。

海の近くや海抜の低い地域に住んでいる方は、すでに台風のたびに高波の心配にさらされているかもしれません。また、南太平洋のツバルやキリバスなどは「温暖化で沈む国」として大きく取り上げられているのでご存知の方もいることでしょう。

 

・異常気象の発生

 

地球温暖化は海面の上昇だけでなく、降雨量とも密接に関係しています。気温が上がると大気中の水蒸気が増え、その分だけ雨の量も増えるのです。

近年の豪雨や台風による水害、信じられないくらいの猛暑なども、皆さんの記憶に新しいことと思います。これらも温暖化の影響であろうと考えられていて、温暖化の影響はすでに私たちの身の回りの問題として顕在化していると言えます。

 

・食物の収量低下(食糧危機)

 

気温の上昇や異常気象の発生など、天候の変化は農作物の生産に大きく影響します。たとえば北海道が沖縄のような気温になると、現在生産されている農作物が作れなくなったり、収量が減ったりする可能性が多いにあります。

また、地上だけでなく、海温が上昇することで魚が生育できなかったり、今まで獲れていた魚が獲れなくなったりすることも予想されます。「魚はあまり食べないから」と言う方も、お寿司を食べられなくなると聞けば深刻さをおわかりいただけるでしょうか。

 

■地球温暖化対策の世界的な目標

 

ここで、少し世界に目を向けてみましょう。温暖化の状況を踏まえ、もちろん世界各国も温暖化対策が急務であることを認識しています。国際的な専門家が集まって作る「気候変動に関する政府間パネル」(Intergovernmental Panel on Climate Change、略称IPCC)は2014年に、気温上昇を(産業革命以前に比べて)2℃以内に抑えること、そして2050年までの間にCO2排出量を2010年比で40~70%に削減、21世紀までにほぼゼロにすることを目標に掲げました。

その後2018年には1.5℃の上昇に抑えるという、さらに高い目標を掲げています。地球温暖化対策は、それだけひっ迫した問題と言えます。

これを受け日本でも、発電に使う化石燃料をゼロにして再生可能エネルギーを増やすなどの取り組みが積極的に進められています。

 

 

私たちにもできること:CO2排出量を半分にできる?

 

国が対策しているなら任せておけばいいということではありません。私たち一人ひとりが取り組むことも重要です。

私たちにできる具体的な行動をご紹介する前に、まずは家庭から排出されるCO2がどれくらいなのかを確認しておきましょう。知れば、納得してCO2削減の行動につなげられるはずです。

 

全国地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA)によると、日本で家庭から排出されるCO2量は全体の14.6%(2018年度)です。産業部門など事業から排出されるCO2の方が断然多く、家庭からのCO2排出はあまり影響がないと思われるかもしれませんが、年間で4トン(1世帯平均)ものCO2を排出しています。ほとんど重さのない気体が4トンにもなるのですから、量にすると莫大な量と言えます。

そんなに簡単にCO2排出量を削減できるのか、私たち一人ひとりにできることなんて微々たるものだろうと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

 

 

 

 

上のグラフを見てください。電気由来のCO2排出が46.7%と全体の半分近くを占めている点が目につきます。電気由来のCO2排出をゼロにできれば、それだけで自分の家から出るCO2を約半分にできるということです。電気を使わない生活なんてあり得ません。どうやって実現するというのでしょうか?

 

 

CO2削減に向け、家庭でカンタンにできること

 

それは、自宅で使う電気を再生可能エネルギーにすることです。

 

再生可能エネルギーとは、太陽光や水力・風力などの、発電の際にCO2を排出しないエネルギー源のことです。枯渇の心配がなく、繰り返し利用できることから、日本においても国主導での普及が進められています。

使う電気そのものをCO2フリーにすれば、電気を使うのをガマンする必要もありません(もちろん電気のムダ使いはいけません)。

 

 

 

 

こちらは、それぞれの行動を起こした際に、1人あたりどれだけの温室効果ガス(CO2を含む)が削減できるかを表したグラフです。「食」「住」「移動」の3項目から、もっとも効果が高いものを抜粋しています。薄い緑は採用率が30%、濃い緑は採用率が100%(すべての人が行動を起こしている状態)になった時のCO2削減量です。

 

まっさきに目につくのは、飛び抜けて高いCO2削減量を示している「再生可能エネルギー由来の系統電力に切り替え」です。特に採用率100%の場合には、「自動車を使わない個人的用途の移動」「菜食」よりもはるかに効果的であることがわかります。

 

 

再生可能エネルギーの電力会社

 

このように、再生可能エネルギーへの切り替えはCO2排出量の大幅な削減につながります。再生可能エネルギーを供給する電力会社も増えています。ほとんどの電力会社で簡単に料金シミュレーションできますので、ぜひ一度再生可能エネルギーのくらしをシミュレーションしてみてください。

 

【東京都、小売電力事業者の再生可能エネルギー比率発表。首位みんな電力】

https://sustainablejapan.jp/2020/03/08/tokyo-renewable-energy/47113

 

 

最後に、一人ひとりの力の大きさを具体的な数字で見てみましょう。

たとえば、2016年度の日本企業のCO2排出量トップは新日鐵住金(現日本製鉄)9,060万トン。再生可能エネルギーを使うことで、1世帯の年間総CO2排出量4トンの約半分を削減できるとなると、

 

5,000世帯が削減するCO2 > 新日鐵住金(現日本製鉄)が排出するCO2

 

となります。たった5,000世帯が再生可能エネルギーに切り替えれば、日本の最多CO2排出量企業を超えるのです。一人ひとりの力の大きさを感じていただけたでしょうか。

 

 

【参考URL】

地球温暖化の影響(頻発する異常気象) – JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センター

https://www.jccca.org/global_warming/knowledge/kno07.html

 

温暖化で豪雨は増えたのか? – NPO法人 国際環境経済研究所|International Environment and Economy Institute

http://ieei.or.jp/2020/06/sugiyama200616/

 

1.5°Cライフスタイル ― 脱炭素型の暮らしを実現する選択肢 ― 日本語要約版 | IGES

https://www.iges.or.jp/jp/pub/15-lifestyles/ja

 

「温室効果ガス排出量が多い」トップ100社

https://toyokeizai.net/articles/-/239887

 

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