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みらいの森プロジェクト

春を待つ

暦の上では立春を過ぎた2月4日 「みらいの森」へ行ってきました。
例年2月は一面が雪景色に包まれる宮城県栗駒ですが、昨年に続き今年もほぼ積雪が無い状況で、杉の葉は赤茶色に変色し、なんだか寂しそうにも見えました。 

 

常緑樹で知られる杉ですが、秋から冬にかけて赤茶色に変色するものもあります。
杉の木は夏場に根から水分をたくさん吸い上げ、緑色の葉で光合成をおこないます。
そして冬場は水分の吸い上げを止め、夏場にいっぱい貯めこんだ栄養を少しづつ消費して越冬します。緑色の葉の成分「葉緑素」を分解して「糖分」を細胞液の中に溜め込むことで細胞を凍りにくくさせています。その為「葉緑素」が分解され残された色素「カロチノイド」が茶色いために冬場の杉の葉は枯れてしまったような赤茶色になっています。植物の自然への対応力のすごさに驚かされます。

 

十数年前は栗駒でもこの時期は30~40cmの積雪は当たり前、気温も毎日氷点下の日が続いていたような感じがします。

しかし最近の温暖化の影響なのか1月中旬、栗駒の市街地に本来冬眠しているはずの熊が出ました。

気候変動に伴い、冬眠しない動物たちが餌を求めて里へ下りてくるという事がこれから多発するのかなと思いました。
森林の保全は、気候変動を抑制するために重要な役割を果たしてくれます。
ぜひ今春は、この「みらいの森」へ実際に足を踏み入れてみませんか?
体を動かし、目で見て、山を育て守る大切さを一緒に学べたらうれしいです。
一人ひとりの力は小さくても、多くの人が集まり動く事で大きな力になると信じています。

 

一人でも多くの方に「山や森」を知って頂き、未来の子供たちに緑豊かな自然を引き
継げるように今後も活動していきます。

 

文:KURIMOKU

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