電気のコラム
【おしえて‼まいけるさん】電気代を決める単位「kWh(キロワットアワー)」ってなんだろう?kWとの違いは?
みなさん、こんにちは。電力会社のしくみを知り尽くした みんな電力のお助けキャラ、まいけるさんです!
電気代の明細などでよく目にする「kWh」という単位。電気に関連する単位だということはともかく、詳しい意味はよくわからないという方も多いのではないでしょうか。今回はそんな「kWh」の意味や、混同されがちな「kW」との違いをご説明します。電気代についてもご紹介していますので、電気代が気になる方もぜひご覧ください。
kWhは電気の“量”を表している
「kWh(キロワットアワー)」は、実際に使った(もしくは発電された)電気の“量”を表す単位です。家庭で消費された電気の量や、発電所で発電された電気の量を表すのに使用されます。
ちなみにkWhのk(キロ)は、1,000倍を意味しています。1,000g(グラム)が1kg(キログラム)であるように、1Wh(ワットアワー)の1,000倍が1kWhになります。
と言われても、わかったようでさっぱりわからない!と読者の方に怒られそうです。Whという単位を見て、「W(ワット)という単位もよく聞くけど、WとWhは違うものなの?」という疑問をお持ちになった方もいらっしゃるかもしれません。そこで電気代の話に入る前に、2つの単位の違いを確認しておきましょう。
■Wh(ワットアワー)とW(ワット)の違い
W(ワット)とは、電気が一度にどれだけの仕事をするか=電力を表す単位です。例えば消費電力が500Wのテレビがあった場合、そのテレビを動かすためには(一度に)500W分の電力が必要になることを意味します。
対してWh(ワットアワー)は、実際に使った電気の量を表しています。Whのh(アワー)は「時間」を意味し、
W(電力)×h(使った時間)=Wh(使った電気の量)
という関係が成り立ちます。
なお、WとWhの関係は、よく水道に例えて説明されます。
・Wは蛇口の太さ(一度に使う電気の量)
Whはそこから流れた水の量(使った電気の量)
とイメージしてみてください。
水道の場合、一度に流れる水の量は、蛇口の太さによって決まります。蛇口が太ければ太いほど、たくさんの水が流れることになるでしょう。同じように、W(電力)が大きければ大きいほど、同じ時間でもたくさんの電気を消費(発電)するのです。
例えば、
・500Wのテレビを1日2時間見ると、500W×2h=1,000Wh
・1,200Wのドライヤーを10分使うと、1,200W×1/6h=200Wh
・300Wの冷蔵庫は24時間つけっ放しなので、300W×24h=7,200Wh
の電気を使ったことになります。
1kWhあたりの電気代はいくら?
kWhの概要を確認できたところで、気になるkWhと電気代の関係を見ていきましょう。そもそも電気代とは、金額が決まっている「基本料金」と、使った電気の量によって金額が変わる「従量料金」から計算されます。
【おしえて‼まいけるさん】電気料金ってどうやって計算されるの?なんのために使われているの?
そのため当たり前のことではありますが、電気代は、その月に使った電気の量によって上下します。(2020年11月時点)。
例えば1ヶ月に300kWhの電気を使用する家庭での従量料金は、東京電力5,760円、みんな電力で5,641円になります(基本料金や再エネ賦課金を除く)。
表にもある「燃料調整費」とは、火力発電に使う燃料の輸入価格の変動を、電気代に反映させて調整するために設けられています。燃料調達費がかさんだ場合には燃料調整費が高くなり、逆に燃料調達費が安く収まった場合には安くなります。表示されている単価よりも安い料金で、電気を使うことができるという訳ですね。
なお、みんな電力では、供給する電力に占める火力発電由来の電力の比率が低いため、燃料調整費でなく、独自の調整金額を採用しています(今回は燃料調整費・みんなワリの解説がテーマではないため、詳しい説明は割愛しますが、詳しくご覧になりたい方はこちらをご参照ください)。
余談ですが、電力会社や比較サイトが提供するシミュレーションも燃料調整費を加味したものと、加味していないものがありますので、注意が必要です。
出典:
東京電力 電気料金プラン
https://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/chargelist01.html
東京電力「2020年10月分電気料金の燃料費調整について」
https://www.tepco.co.jp/ep/notice/pressrelease/2020/1550825_8665.html
細かく電気代を知る方法は?
「kWh」という単位の説明や1kWhあたりの電気代をご覧になって、皆さんはどのような感想を抱かれたでしょうか?「燃料調整費」によって電気代が安くなるケースがあることを、意外に思われた方もいらっしゃるかもしれません。調整“費”という名前がついていますが、電力会社が電気を安く用意できた場合には、きちんと皆さんのもとに還元されているのです。
とは言え電気は目に見えないうえに、使って当たり前のもの。普段生活している中で、「今使った電気はいくら分だろう」「燃料調整費でどれくらい電気代が変わったんだろう」……と考える機会は、あまり多くないでしょう。その解決方法になるわけではありませんが、みんな電力では、30分ごとの電力使用量と電気代を確認できるグラフをご用意しています。同様のサービスを提供している他の電力会社も多いため、一度ご確認してみてはいかがでしょうか。
https://minden.co.jp/personal/report/2019/07/09/958
「みんな電力」で1kWhの電気を使うごとにわくわくするような生活を!
みんな電力は電力使用量のグラフ以外にも、毎月の電気代が1円単位でどこに・どれだけ支払われたのかを確認できる、「超明細」を発行。前述の燃料調整費を含めて、電気代の内訳を詳細にご確認いただけます。
※みんな電力超明細画面イメージ 2017年9月22,520円 826kWhの場合
それに加えて、電気代の一部を自然エネルギー発電所に送って、自然エネルギーの普及を応援することも可能です。1kWhの電気を使うたびに誰かが幸せになるような、ワクワクする生活をはじめてみませんか。